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2024年03月27日【 世界でここだけ!八丈島の昆虫たちの魅力 】

3月24日(日)、九州大学大学院比較社会文化研究院教授の荒谷邦雄氏を講師にお招きして、「世界でここだけ!八丈島の昆虫たちの魅力」を開催しました。

今回は昆虫のお話ということで、対象を小学生以上にして、いつもより時間を早めての開催としました。各小中学校にポスターを掲示してもらうなど、ご協力頂きありがとうございました。


天気の悪い中、38名(内子供7名)の方が参加してくれました。



都合でお越し頂けなかった方に実施した講演会を少し紹介します!




開始前

お話の前に「昆虫分類学クイズ!」として標本箱に入っている8種の昆虫のうちクワガタムシではない1種を探してもらいました。正解は講演会の中で発表されましたが、ヒントを出してもらう前にわかった人は少なかったですね。



講演会は「クワガタムシとは?」から始まり、「八丈島の昆虫相の特徴とその成立」では、「実は伊豆諸島はメチャメチャ面白い場所で、進化の実験場だ!その中で八丈島は特に興味深い島!」という話もありました。




島のクワガタムシ



八丈島の昆虫相は
① 固有種や固有亜種が多い。
② 琉球列島との共通性が高い。
③ 本土系の種が生息している。
などの特徴があるとのことです。




ミクラとハチジョウ



また、ミクラミヤマクワガタの分布の謎やハチジョウノコギリクワガタの正体についてのお話もありました。




ハチジョウ



ハチジョウノコギリクワガタは種として独立し、キバが短く(クワガタはツノではなくキバと呼ぶとのこと)、後脚のふ節が短く(中脚も前脚も短い)、翅があるのに飛ばないなどの特徴があること。
これらの変化が短い期間で起こったこと。
現在はいろいろな要因で数がもの凄く減ってしまい、危機的状況にあること。






最後に



ハチジョウノコギリクワガタは近い将来見られなくなってしまう可能性が高いので、それを食い止めなければいけないことを島民の方にしっかり認識してほしい。
手遅れにならないうちに八丈島の貴重な生物相や自然環境の保全に取り組もう!!
と最後に締めくくっていました。



ビジターセンターとしても新たなミッションが与えられましたので、春からハチジョウノコギリクワガタ保全活動を進めていきたいと思います。



荒谷先生の、クワガタムシへの愛と伊豆諸島への愛が感じられる講演会でした。はるばる九州からありがとうございました。



ポスター

作成日:24.03.27
投稿者:takasu


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